僕は常々、建物はそれを使う人と[イメージ]が近いのが良いと思っている。
流行の住宅にお年寄りが暮らしたり、厳つい建物を女性が使うような、分不相応な建物はどこかギクシャクしている。
小学校を訪問した時、こども達が教室から元気よく飛び出してきた。大人より心身ともに柔らかそうな子供らが、天真爛漫さで飛び出してきた。
しかし、こども達の元気の良さとは裏腹に、鉄筋コンクリートの校舎は硬質で冷たい感じである。柔軟で天真爛漫なこども達を、固い殻で抑え込んでいるような違和感である。
もうちょっと木質感のある柔らかな校舎は出来ないだろうか?こども達の生き生きした姿に見合ったスペースは作れないだろうか?小学校の校舎は、もっと[子供]に近づくべきだと常々思っていた。
先日、小学校に併設して、放課後保育施設を設計した。(S小学校キッズクラブ)
そこは、「コンクリート造」ではなく、「木造」で造った。
建築が、少し、子供達に近寄る事が出来たと思う。