道を歩いていると、どこからとも無くキンモクセイ特有の、甘い香りがしてきた。
どこにあるんだろ?とキョロキョロするが、木の姿は無かった。
まだ、中学の頃、初老に差し掛かる先生が
「この時期、キンモクセイの香りが良いですね。」
と言ったとき、
「あ、トイレの芳香剤のニオイですね!」
と、反射的に答えた。
その後、先生の何とも言えない苦りきった顔は今でも覚えているのだけれど、流石にマズい事いっちゃったなと後悔した。
この時期、キンモクセイの香りを楽しむ齢になって、改めて先生のあの表情を思い出す。
画:hiromichi yasuda
