心地よい一日  2023/04/18

この季節の花

桜が終わったと思ったら、ハナミズキやツツジが街を鮮やかに彩り咲き誇っている。
ツツジなんかは、地味に道路脇に佇んでいて普段は誰も見向きもしないけれど、この時期だけは人の視線を我が物にしている。

ヒトツバタゴという木がある。
「ベースターズ通り」に街路樹として植わっているが、ツツジ以上に地味。
平行に通る一本先の「関内桜通り」は華やかな八重桜だけに、その対比は月とスッポン、ダイヤと石ころ、段違い平行棒。
かく言う僕も、「ベースターズ通り」街路樹には何の関心もなかったし、今日「ヒトツバタゴの花」を見て慌てて樹種を検索したぐらいだ。

ヒトツバタゴの花は、葉っぱの中に白い細い花弁が糸屑のように葉先に広がる。緑と白が織りなす樹像が春霞のようで、その咲き誇る姿が通りに彩りを与えている。
誰にも注目されず静かに過ごす地味な樹も、艶やかに花開く瞬間があることをこの花は教えてくれる。

人も、一生のうちで一度はキラッと輝く日があるのだろうか?
無名な石がダイヤに化ける瞬間があるのだろうか。
ついつい人生になぞらえて考えてしまうヒトツバタゴの花。

そして僕を鼓舞する。

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