息子が「つかまり立ち」を始めた。
先日、テーブルの足を掴みながら立ち上がった時は、こちらを見てどや顔、ニヤッと笑ったように思われた。
ほう。
しかしそれも一瞬で、しばらくすると、徐々に顔を赤くして、そのうち泣きだした。
どうやら座り方を知らないので、立ったはいいけどそのまま動けなくなってしまったようだ。
後先考えずまず「実行する」というのは子供の特権で、その後の対応はその後のこと。まずは、やってみる。
ついつい笑ってしまったけど、でもよく考えてみると笑ってる場合ではないかもしれない。
大人は、経験を積んで予想出来るようになった事と引き換えに、盲目に挑戦することを控えるようになる。
以前、敬愛する建築家から「迷ったらやってみる」という話を聞いた事がある。僕より年配の建築家である。
息子も、最近は座り方を覚えたようで、立ってどや顔を見せた後静かに座るようになった。
座り方を覚えるにはまず立たなければならない、誰でも解る当たり前な事だけど、とても示唆的だった。