先日、石膏ボードで有名なY野石膏株式会社で、レクチャーを聞いた。
「石膏ボード」というのは壁の下地として使われる、一般的な建材である。(建築関係者なら誰でも知っているけれど・・)
その石膏ボード、代表的な性能として「耐火性能」がある。
レクチャーでは、何故火に強いか?を教えてくれた。
実は石膏ボード、重量の約20%は水(結晶水)なんだそうだ。実際、12.5mm厚の*3×6板では、3ℓ程の水が含まれている。だから熱しても熱しても、100度以上にはならない・・・という訳で、石膏ボードで囲ってしまえば、中は長時間燃えない、という訳だ。
最近続々と建てられている「耐火木造建築」は、石膏ボードと木材の組合わせである。つまり、都市防災としてのコンクリートの役割を木造が担うとしたら、石膏ボードは不可欠である。
実は今、木造の準耐火施設を設計中であるが、木材と石膏ボードの組合わせについて思案中である。
無色無臭、いつも下地の石膏ボードは、意匠上、何とも無個性な材料だが・・・現代建築では欠かせないものである。
画:hiromichi yasuda
*3×6板(910mm×1820mmの大きさ)