個性的な表情を持つ4つのトイレ
横浜市金沢区にある富岡総合公園は、22haと、とても大きな公園です。今回のトイレは、この公園内にある4つのトイレの建替えです。
当初、建築家の黒田和司さんの元に指名プロポーザル(設計者選定の提案)の話がありました。その後黒田さんから私達(安田博道・石丸由美子)にお声がけ頂き、一緒に考える事になりました。
黒田さんは、それぞれの担当を決めて、全体を統一するガイドラインを作りつつも、ある程度自由デザインしよう、と言って下さり各トイレが個性的な表情を持つことになりました。
4つのトイレは、素材の共通性と形態の多様性から、規格品のような統制感は無く、かといって全くバラバラでも無い、良い意味での協奏になったと思います。
公園は、若者からお年寄りまで、色々な人達が集まって、様々なシーンが生まれます。これら4つのトイレは、そんな楽しげな風景の一部になれば、嬉しく思っています。
今回、私が担当したのは、洋弓場トイレです。 敷地は、樹木林を背後に、テニスコートに面した、奥行きが限定される場所でした。最初に意識したのは、各スポーツ施設が望める木陰のような休憩スペースを作ろう、ということでした。そこで細長いプランとし、テニスコート側に深い庇を設け、テニスを観戦しながら休む場所を配置しました。トイレはその裏にあります。
45°の勾配を持つ切妻屋根は、二つの壁で支えています。中央の壁は、45°上に向か って2方向に束材を立てて屋根の垂木を支えています。これにより休憩所の深い庇を支えていて、無柱の開放的な休憩所を作っています。
また、屋根には、トップライトを設け、トイレ内を明るくするだけでなく、休憩所まで光が達するようにしました。
いかがでしたか?
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どうぞ、じっくりご検討ください。